強制リセット は一時的な対処法!!
ハイブリッド システムチェック(以下、ハイブリッド エラー )が点灯した場合、何らかの方法で 強制リセット を行い、ヒヤヒヤしながら乗り続けていませんか?
ハイブリッド エラーの原因が ハイブリッド バッテリーにおける性能低下の場合、 強制リセット を何度繰り返しても、残念ながら ハイブリッド バッテリーの性能が回復することはなく、あくまで一時的に ハイブリッド エラーを消灯させているだけです。
また、初めて 強制リセット を行ってから数か月経過しても ハイブリッド エラーが発生せず、もしかして直ったのかも?というケースもありますが、 ハイブリッド バッテリーの性能が低下している場合、残念ながら ハイブリッド エラーは再度発生します。
よって、 ハイブリッド エラーが点灯した場合は早期に故障診断を実施し、その原因が ハイブリッド バッテリーの劣化による性能低下であると診断された場合、 ハイブリッド バッテリーを交換する以外、解決策がありません。
※何度も 強制リセット を行うと、他の ハイブリッド バッテリーブロックや ハイブリッド システムなどへの負担が増加し、重大な故障となる場合がありますので、ご注意ください。
あくまで 強制リセット は一時的な対処であり、エラーを強制的にリセットしてもエラーの原因は解決せず、繰り返し行っていると走行できなくなるなど、大変危険な場合がありますのでご注意ください。
20系エスティマで簡単に説明しますと、
- 発進時にモーターを駆動させるため、かなりの電力が必要。 (※正常な ハイブリッド バッテリーの場合、問題なし)
- ハイブリッド エラーが出ている状態ではHV走行(モーター駆動)ができず、 ハイブリッド バッテリーにかかる負担を軽減させている。 (※エンジンをかける電力やACの電力など、 ハイブリッド バッテリーの電力を確保している状態)
- 強制的にリセット をした場合、弱っている ハイブリッド バッテリーに通常の電力を要求することから、 ハイブリッド バッテリーへの負担が増加。 (※弱った ハイブリッド バッテリーに対して負担を増加させ、劣化を加速させる可能性が大)
- 結果、何度も 強制リセット を繰り返すことは、弱った ハイブリッド バッテリーの負担を増加させ、更に劣化を加速させている状態になる。 (※結果、エンジンをかける電力やACの電力など、十分な電力を確保できなくなる可能性が発生)
- 最悪の場合、酷く劣化した ハイブリッド バッテリーを強制的に何度もリセットをして使用を続けた場合、発進時には通常通りモーター駆動に必要な電力を要求することから、酷く劣化した ハイブリッド バッテリーでは必要な電力が確保出来ずに走行不能・・・、となる可能性があります。 (モーターを駆動させる電力がなく、駆動系の重大なエラーと車両が判断した場合は走行ができなくなる可能性があるため)
※繰り返しになりますが、 ハイブリッド エラー の点灯した原因が ハイブリッド バッテリー性能低下の場合、強制的にリセット を何度繰り返しても ハイブリッド バッテリーの性能が回復することはありませんので、早期に ハイブリッド バッテリーの交換を検討ください。
参考ですが、
夏場はエアコンの使用などで ハイブリッド バッテリーへの負担が大きく、気温が高いことからバッテリー温度も高くなり、特にエラーが発生しやすい時期で、リセット後においても エラー が再点灯しやすいです。
また、冬場は気温低下により ハイブリッド バッテリー性能が低下することから、エラー が発生しやすい時期となります。
※ニッケル水素電池(Ni-MH)の特性として、低温または高温の時に電池容量が減少することから、 ハイブリッド エラー 発生の確率が上がります。
【追記】
格安な リビルト ハイブリッドバッテリー をネット購入する場合、ご注意ください。
当店に入庫のお車の中に、明らかに ハイブリッド バッテリーを積み替えた形跡があるお車もあり、その ハイブリッド バッテリーを分解していくと本来あるはずのパーツがなかったり、計測すると劣化した バッテリーブロック を多数使用しているなど、一部の商品だけとは思いますが、粗悪品も出回っているようです・・・